自分も海外の大学を出て医者になろうと思うのですが?
よしたほうがいいです」と、私はアドバイスします。
他国語での医学の勉強はかなりハードです。
そして、もしあなたが、日本に戻って来て医師になるおつもりなら、なおのこと、よした方が賢明です。

日本では、海外医大卒業者に認定試験と実習を課しています。
認定試験は記述式で基礎医学と臨床医学の全ての科目があります。
実習は、試験合格後、国内の医学部にお願いして1年間のようです。
認定基準その他は非公開なので詳しくは分かりません。
    
私の場合は、アメリカとフィリピンで国家試験に合格していた為か、日本語の口頭試問だけを受けました。
15名ほどの外国人に混ざり試験を受けました。4人の面接官と1人15分ずつの1時間の面接でした。
    
小児科医の面接官とのやり取りです。
「日本語には幼児語というのがあるのをご存知ですか?」
「はい」と、私。面接官は私が日本人であることを知りません。受験者の多くがアジア系の人です。

「では、次に上げる日本語を幼児語で言って下さい。おなか。」
[ポンポン」

「足は?」
「アンヨですか」
「はい、正解です。では、水」
「水ですか…」
「分かりませんか?」
    
焦りましたよ。考えても浮かびません。
「おぶう、と言いませんか?」
「おぶうですか。知りませんでした」
「憶えておいてください。おぶうです」
    
試験の後、この試験で落とされたらどうしようと真剣に考えました。
幸い合格したので、その後は普通に医師国家試験を受験できました。
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