そもそも医療機能評価という名前が曲者です。
先に書いたように本来なら医療の質を評価し、優秀な治療を行える医療機関をランク付けすることが必要なのですが、医療の質を評価することはできません。
そこで考え出されたのが、病院の機能を評価するということです。
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これも本来は困難な事です。
そこで再び、考え出された方法が一般の企業評価の当てはめです。
それは、「書類」「委員会(会議)」そして「作業のマニュアル化」などが適切に存在し、行われているかで判定されます。
工場やファーストフードのレストランの機能評価と同じです。
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病院は大金を出すのだから評価に受かりたいと思うのは当り前です。
接遇講師など呼んできて、職員に接客マナーを学ばせたりします。多くの委員会を作り議事録他、膨大な書類作成します。
あまりのくだらなさに嫌気がさしたり、そんな雑務に追われたりして、職場を去る人もでてきます。
機能評価に受かる為のコンサルタントなども出現します。
「患者さん」を「患者様」のなどと呼ぶ失礼な所業もここから生まれました。
病院中がドタバタ喜劇の舞台のようになるのです。
だから私は、この評価機構などに「無過失賠償制」というデリケートで重要な事柄を扱ってもらいたくはないと、思っています。
1人あたり3万円の保険料、出生数を百万件として300億円です。
ある試算によると、補償の対象となる脳性麻痺児は2000人に1人程度となるとあります。
実際には、脳性麻痺児は500人に1人の確率で生まれていますが、新制度では在胎週数等で対象を限定しているためです。
2000人に1人だとすると、対象者に満額の3000万円が支給されたとしても、総支出は150億円で済みます。
保険の管理運営は民間保険会社に丸投げされるようです。その保険会社の手数料を差し引いても、100億以上のお金があまります。
障害の認定作業のそんな多額の費用は必要ないでしょう。
いったいそのお金はどこに使われるのでしょうか?
そもそも、余剰金が出るような制度はおかしいです!!